急な病気、お見舞いで何を贈るべき?現役ギフト店員の私が教える失敗しない品物選び

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「え、あの人病気なの。お見舞した方が良いよね?でも何を渡したら…」

身近な人が体調を崩したとき何か力になりたいと思っても、御見舞に持って行く品物はどんなモノがいいのか悩みますよね。
そして、対応を間違えると相手との関係性が悪化しかねません!

特に贈答の経験が無い方向けに、そんな悩みを解決すべく現役でギフトの販売をしている私が、マナーや金額の説明、オススメの品物を教えます。

病気見舞いの基本マナー

お見舞いの品物を選ぶ前に、贈答品を選ぶ際の基本マナーをお話しします。
マナーを知らずに贈り物をしてしまうと、思わぬ失礼になることもあります。
相手に不快な思いをさせないためにも、「お見舞品に避けるべきもの」「掛け紙や表書きの書き方」「金額や渡し方の注意点」の3つを押さえておきましょう!

お見舞い品に避けるべきもの

病気見舞いでまず知っておくべきなのは「贈ってはいけないもの」です。

特に代表的なのが鉢植えや観葉植物です。鉢植えは「根付く=寝付く」と連想され、長く病に伏せることを意味するため避けられてきました。

また、切り花であっても注意が必要ですよ。たとえば椿は花首から落ちるため「首が落ちる」という不吉なイメージがあります。シクラメンは「死」「苦」という言葉を連想させるため不適切とされています。香りが強すぎる花も病室では周囲の迷惑になりかねないので気を付けましょう!

刃物も「縁を切る」ことを連想させるため贈答全般で向いてません。

食品では、手作りのものや生もの、大きな果物など切り分けが必要なものは衛生面や利便性から避けるべきですね。相手の状況に配慮して、個包装で日持ちのするお菓子や飲み物を選ぶようにしましょう!

掛け紙や表書きの書き方

ギフト品には掛け紙を付けるのが一般的なんですが、お見舞の場合は注意するべきことがあります。

お見舞いは慶事ではないため、のし飾りは付けません。そして、水引は紅白5本の「結び切り」または「あわじ結び」を使いましょう。

表書きは「御見舞」あるいは「お見舞」とするのが基本です。

目上の方に対してや、相手が退院したもののまだ療養が必要な場合には「祈 御全快」など回復を願う言葉にすることもありますよ。

逆に蝶結びは「何度も繰り返す」意味を持つため、お見舞いには不適切です。私も仕事上掛け紙について聞かれることがありますが間違えると大変失礼にあたるので気を付けましょう!

結び切りあわじ結び

金額相場と渡し方の注意点

現金を包む場合や品物を贈る際には、相手との関係性に応じた金額の目安があり、一般的には次のようになっています。

友人・知人3,000〜5,000円程度
職場関係一人あたり3,000円前後(連名で包むのが一般的)
親族5,000〜10,000円程度

ただし、「4000円・6000円・9000」といった金額は避けましょう。
これは、それぞれ「4(死)・6(無)・9(苦)」を連想させる忌み数に当たるためなんですよね。

お札はピン札を使うと「前もって用意していた=病気を予測していた」と受け取られることがあるので、きれいめな旧札や軽く折り目をつけた新札を選ぶのが無難です。

お見舞で喜ばれる定番もの

お見舞の品は食品から日用品まで幅広く考えられますが、品物選びで迷ったときは、やはり定番から選ぶのが安心です。
ここでは多くの人に喜ばれる、実際に人気のあるお見舞い品を見ていきましょう。

ゼリー

お見舞い品の定番といえばゼリー。
喉ごしが良いので、食欲がないときでもこれなら食べれるという人は多いんじゃないでしょうか。

フルーツゼリーや栄養補助ゼリーなど種類も豊富で、相手の体調や好みに合わせて選べます。
また、個包装のものを選べば、食べたいときに少しずつ楽しんでもらえますね。

スープ

レトルトやフリーズドライのスープ類も定番の一つ。
体調が優れないときには、温かいスープが体をやさしく支えてくれます。

また、準備の手間がかからず、手軽に食べられるのでお見舞い品に最適です。
特にポタージュやコンソメなどは食欲がなくても口にしやすいので安心です。

果物

果物は栄養価が高く、ビタミンや水分補給もできるため昔からお見舞いの定番とされています。
なかでも、りんごやみかん、バナナなどは比較的日持ちがよく、手軽に食べられるのでオススメです。

ただし、スイカやメロンのような大きな果物は切り分ける手間がかかり相手や家族の負担になるので、食べやすいサイズのカットフルーツを選ぶと親切です。

フルーツジュース

食欲が落ちているときでも飲みやすく、ビタミンや水分補給になるフルーツジュースも人気です。
100%果汁のものや砂糖控えめのタイプなら体にもやさしいですね。

飲みきりサイズのパックは手間いらずで扱いやすいため喜ばれます。

花は病室や自宅を明るく彩ってくれるので、気の落ち込み勝ちになる療養生活で気持ちを和ませてくれるモノとして最適です。

最近では、花瓶の準備が不要で手軽に飾れるアレンジメントフラワーやプリザーブドフラワーも人気があります。

ただ、中には鉢植えやバケツ型の土台のものもあったりします。生花ではないとはいえ、これらも「寝付く」を連想させる可能性があるので避けるのが無難です。

また、香りが強い花は相手や周りの気分を悪くしてしまう可能性があるので不向きです。
花を贈る場合は淡い色合いで香りの控えめな花を選ぶようにしましょう!

タオル

実用的で誰にでも喜ばれるのがタオルです。

療養中は洗面や清拭などで使用頻度が高く、衛生面で役に立つので何枚あってもいいですよね!

柔らかく上質なフェイスタオルやハンドタオルは特に喜ばれます。
相手の好みに合わせて色や柄を選んでも良いですね。

状況別に最適な選び方

お見舞いに適した品物は、相手の状況によっても変わってきます。

入院中と自宅療養中、子どもや高齢者など、ここでは環境や年齢毎にオススメのモノを紹介します。

入院中の方にオススメの品物

入院生活は制限が多く、思いのほか不便さを感じるものです。そのため、病室で役立つ実用品や気分転換になるものがいいですね!

たとえば、吸水性の良いタオルや柔らかいブランケットなどは重宝されるのでオススメです。

また、ゼリーやフルーツの詰め合わせも病院食に飽きがちなときに口にできるものとしてオススメです。ただし、冷蔵が必要なものや匂いの強い食べ物は選ばないようにしましょう!

読書や軽いパズル本など時間をつぶせるアイテムも、長い入院生活の支えになると思います。

ただし、病院によっては持ち込みを強く制限している場合があるので、まずは持ち込んでよいものかしっかり確認しましょう!
例えば日本大学病院では日用品は「宅配をご利用いただけます。」となっていますが、それ以外はすべて持ちこみも宅配も禁止しているようです。
『出典:日本大学病院

自宅療養中の方にオススメの品物

自宅で療養している場合は、体調の回復を助けるものや日常生活をサポートするモノがよさそうです!

消化に良いスープやおかゆのレトルト、体にやさしいお茶やドリンク類であれば、準備の手間がかからないので、怠い体にも負担がかからずオススメです。

また、相手が一人暮らしや主婦の方なら、掃除や洗濯など家事に手が回らないときもあるため、日用品や日持ちする食品を詰め合わせて贈るのも良い方法ですよ。

花を贈る場合は、世話の要らないプリザーブドフラワーなどがオススメです。

子ども・高齢者へのお見舞いに適した品物

子どもへのお見舞いでは、体にやさしいお菓子や果物がオススメです!

他にも退屈を紛らわせる絵本や小さなおもちゃ、ぬいぐるみなどがあれば喜びそうですね。30年以上前になりますが私も入院の経験があり、お見舞でいただいたぬいぐるみをずっと抱いていました。
ただし、病院では音が大きいものや派手すぎるものは避けるべきです。

一方で、高齢者の場合は体力や食欲に合わせて選ぶことが大切です。噛みやすく消化に良いゼリーや柔らかい和菓子が安心で、血糖値に配慮した低糖質のお菓子を選ぶのもオススメです。
ただし、病気でなくとも事故の起こりやすいこんにゃくゼリーは避けましょう!

また、保湿クリームやブランケット、滑りにくい靴下といった日用品は、安心感を与える贈り物になりますよ。

手軽に準備できるお見舞い品のアイデア

「時間がない!」「遠方で直接行けない…」そんなときでも安心してください!
ネット通販や百貨店、さらにはコンビニやスーパーでも、お見舞いにふさわしい品物は用意できますよ。

ここでは手軽にお見舞品を準備するためのアイデアを紹介します。

ネット通販や百貨店で手配できる品物

急なお見舞いの予定が入ったときや、遠方で直接伺えない場合には、ネット通販や百貨店のオンラインショップの宅配を利用するのが便利です。

最近は「お見舞い用」としてパッケージや掛け紙に対応した商品も多く、注文時に細かく指定するだけで適切な形に整えてくれます!

定番のフルーツゼリーやスープ詰め合わせ、タオルセットなどは幅広い世代に受け入れられる安心の選択肢です。

配送時にメッセージカードを添えられるサービスもあるので、直接会えない場合でも気持ちをしっかり伝えることができますよ!

店頭で商品を選ぶときの注意点

百貨店などの店頭で直接ギフトを選ぶ利点は、商品の実物を見て質感やサイズを確認できること。相手の好みに合わせたい場合や、自分の目で確かめたいときにオススメです。

在庫状況に注意

ただし、直接ギフトを選ぶ際は、在庫の状況に注意しましょう。

繁忙期には特に在庫切れが発生しやすいため、最適な商品が品切れ等で選べないこともあります。どうしても4000円台の商品しかない場合は、商品券や他の商品で補い5000円以上にすることも配慮の一つです。

金額で相手に負担をかけたくないときの注意点

また、お見舞のやりとりでは少なからずお返しを意識してしまうものですが、中には「あまり気をもませたくないので値段は伏せたい」場合もあると思います。

ただ、その際商品の品番から値段を推察できる場合があります。

私も今の仕事を始めてから知ったことなんですが、同じメーカーの同種の商品を見ると「○○-30」や「○○-50」などの品番が書かれていることが多いです。そして、それらは値段が3000円や5000円だったりします。

どうしても気になるなら上記のようなルールじゃないものにするか、品番が見えないよう対処できないかお店の人に確認してみてください!ただし、値段を伏せたからといって4000円でいいわけではないので気を付けてくださいね。

コンビニやスーパーで買える定番アイテム

時間が限られているときや立ち寄りで用意したいときは、コンビニやスーパーでも十分に選べます。

栄養ゼリー飲料やフルーツジュース、のどに優しいキャンディ、個包装のお菓子などは手軽で衛生的ですね。

保湿ティッシュやミニタオルなどの日用品もコンビニなどで買うことができます!

包装や掛け紙、金額にこだわらなくても、あくまで『相手を思う気持ち』が大切です。ちょっとした気配りとして、シンプルな紙袋やリボンを用意するだけでも印象がぐっと良くなりますよ!

お見舞いのタイミングと訪問マナー

ここまで品物について話してきました。

しかし、お見舞いは品物選びだけでなく、訪問のタイミングや振る舞い方も大切です。
訪問の時期や滞在時間を誤ると、かえって相手に負担をかけてしまうことも…

そうならないためにも、相手に配慮したお見舞いの訪問マナーを知っておきましょう!

お見舞いに行く時期の目安

病気見舞いは「相手の負担にならないこと」が最優先。入院直後は検査や処置で忙しく、体調も不安定な場合が多いため、見舞いに訪れるのは避けた方がよいとされています。

容態が安定して医師の治療方針も決まり、本人や家族に余裕ができてから訪問するのが望ましいでしょう。

退院が近いときも慌ただしくなるため、お見舞いは少し前の落ち着いた時期を選ぶと安心です。

自宅療養の場合も同様で、療養の初期は疲れが残っているため、ある程度回復してから伺う方が相手にとって負担が少なくなります。

面会時間と病院のルール

入院中に訪問する際には、病院が定める面会時間やルールを必ず確認しましょう!

病院によっては感染症対策のために面会を制限している場合もあり、特に最近はマスク着用や人数制限が設けられていることもあります。

また、面会時間は一般的に午後の数時間に限定されていることが多いため、自己判断せず事前に調べるようにして下さい。

もし面会が難しい場合には、無理に訪問せず宅配で贈り物を届ける方法もあります。その際は必ず「病院宛てで荷物を受け付けているか」を確認し、正確に氏名と病棟・病室を明記することが重要です。

訪問時間と滞在時間の配慮

お見舞いは長居せず、短時間で切り上げるのがマナーです。

療養中の方は体力が落ちているので、会話そのものが負担になることもあります。

訪問時間は15分から30分程度を目安にして、相手の体調が良さそうなときも話を引き延ばさず「少しだけ顔を見に来ました」と軽い気持ちで立ち寄る程度がいいと思います。

また、食事や検査の時間帯にかからないように調整することも大切ですよ。

添える言葉やメッセージカードの工夫

相手から温かい言葉をもらうと嬉しいですよね。
お見舞いも同じで、品物に加えて心を込めた言葉を添えると、より元気づけられます。

どんな言葉を選べばよいのか、相手を労う気持ちを伝えるための、具体的な表現やメッセージカードの工夫を見ていきましょう。

避けたい言葉と選びたい表現

お見舞いでは、何を贈るかだけでなく「どんな言葉を添えるか」も大切です。特に言葉選びは、相手の気持ちを左右するので注意しましょう。

たとえば「長引く」「苦しむ」「死ぬ」「再発」といったネガティブな言葉は避けましょう。

同じ意味を伝えるにしても、「早く元気になりますように」「一日も早い回復をお祈りしています」といった前向きで明るい言葉に言い換えると相手を元気づけられます!

メッセージカードを添える効果

直接会えない場合や、長居できない面会時には、メッセージカードを添えると気持ちがしっかり伝わります。

短い言葉でも「お体を大切にしてください」「回復を心から願っています」と一言添えるだけで、相手は温かい気持ちになれるもの。特に入院中は孤独を感じやすいため、文字で残るメッセージは心の支えになることも少なくありません。

市販のカードでも良いですが、直筆でメッセージを書くと誠意が伝わりやすくなりますよ!

メッセージの具体例

状況によってどんな言葉が適しているかも変わってきます。

たとえば、仕事関係の相手には「どうぞご無理なさらず、安心して療養に専念なさってください」といった丁寧で落ち着いた表現が望ましいですね。

親しい友人に対しては「元気な顔を見られる日を楽しみにしてるよ!」など、砕けた言い回しでも相手を励ませると思います。

子どもには「早く元気になって遊ぼうね」といったシンプルで優しい言葉が良いでしょう。

まとめ

ここまで御見舞の金額やマナー、最適なアイテムを解説してきました。

  • 「鉢植え」「椿やシクラメン」「刃物」を避ける
  • 金額は関係別に「3000円~10000円」程度(ただし忌み数は避ける)
  • 掛け紙はのし飾りは付けず「5本の結び切り(あわじ結び)」、表書きは「御見舞(お見舞)」

この3つはお見舞を考えているなら必ず意識しましょう!

お見舞の品物の定番は、ゼリー、スープ、フルーツ、ジュース、花やプリザードフラワー、タオルです。

中でも、みかんはビタミンCも豊富でみかんを使った寒天ゼリーやジュースは御見舞にオススメです。ミヤモトオレンジガーデン本店さんではゲル化剤やpH調整剤と言った添加物を使用していないので健康面にも配慮されていて安心できます。


入院中・自宅療養・子どもや高齢者といった状況ごとに適切な贈り物は異なるので、相手の立場を思い浮かべながら是非納得のいく品物選びをして下さいね。

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